思い出のランドリー。

    昔一時期一緒にいたあの人に言わせれば、一度も会った事のない死んだじいちゃん譲りの放浪癖。

    今日は遠征のお話でもしましょうかね。
    おぃちゃんの話は長いので、ちょっと注意をしておくれ。

    高校生の頃から大好きだったバンドにZIGZOって人等がいまして。
    高校を卒業して今の職場でバイトを始めて、「うっしゃー!金貯めてライブに行きまくるぞーっ!!!」と思ってたその年の12月に解散発表しちゃいました。
    ファンクラブから届いた封筒。
    解散のお知らせと、3月の東名阪ラストライブツアーの日程。
    しょぼくれながらも、「最後まで見届けてやらぁ!」と東名阪行きを決めました。

    3月10日の大阪のライブ。
    3月15日の名古屋でのライブ。
    3月16日の東京のラストライブ。

    人生初めての遠征地は名古屋。

    名古屋まではJRを乗り継いで、片道3000円にも満たない5時間弱の旅。
    車内で安土城跡を見て感動したり、花束を抱えた卒業式帰りの高校生を羨ましく思ったり。
    日の暮れ掛けた田んぼの畦道を、はしゃぎながら帰るランドセルを背負った子供達にノスタルジー。
    その畦道の横にあった“ハイテク研究所”と書かれたプレハブ小屋に「どこがやねん」とツッコんだり。
    あっちゅー間の5時間でした。
    ちなみに名古屋駅で緑の窓口に入ったら、ウチの前に並んでたのが電波少年に出ていた坂本ちゃんだった。
    「山田君…」と呟いていた。

    さて、ライブ会場の名古屋クラブダイアモンドホール。
    大阪のライブは開場時間通りに開場せんが、名古屋は定刻通りに開場してた。
    カルチャーショック。
    開場時間18時、ウチが到着したのは18時10分過ぎ。
    「今、何番まで入ってますか?」と整列してるお姉さんに聞いたら、「今、400番まで」と返事が。
    なんですとーっ!!??
    お姉さんに「番号何番ですか?」と聞かれ、「70番…」と答えたら、「早く行っておいでっ!」と背中を押された。
    ダイアモンドホールの階段を数段登った所で、見知らぬお姉さんが「頑張って来て下さいっ!」と笑顔で手を振ってくれた。
    名古屋の人々に感動した。
    手を振ってくれたお姉さんの顔は、今でも忘れない。
    手を振り返し、5階にあるダイアモンドホールまでの階段を駆け上った。
    ホールの中に入って、持ってたペットボトル飲料を飲み干した。
    ドリンクカウンター横のゴミ箱に捨てに行った。
    だが、ゴミ箱の戸が開かず、ゴンッッッ!!!とペットボトルを握った拳を強打した。
    ドリンクカウンターのお兄さんが、無言でそっと手を差し伸べた。
    その目は、「こっちで捨てますよ」と語っていた。
    本日2度目の感動だった。

    開演。
    終演。

    20時40分の夜行バスでそのまま東京へ向かう筈だったのに。
    時刻は20時42分。
    当たり前だが、バス発着所にはバスはなかった…。

    新幹線を使えば、神戸までまだ戻れる。
    だが、ここまで来たなら帰りたくない。
    当時のウチは引き返すのが大嫌い。

    なので、JR名古屋駅を彷徨った。
    同じライブ帰りのお姉さんが2人、駅構内で座っていた。
    「夜行バス逃して寂しいから、話し相手して~」
    お姉さんは快く話し相手をしてくれた。
    お姉さん達も静岡までの帰りのバスを逃しちゃってた。
    速攻意気投合。
    が、お姉さんは最終の新幹線で静岡に帰ると。
    東京のライブのチケットを取れなかったお姉さん達。
    別れ際に、「私達の分まで見て来てね」と言ってくれた。
    本日3度目の感動だった。

    さて、1人。
    明日の朝になれば、東京行き5000円のバスが出る。
    それに乗ろう。
    朝まで暖を凌ごうと駅周辺を彷徨ったが、ホームレスさんに先取りされていた。
    なので、駅構内の看板に書かれていた2980円の安いホテルを探す事にした。

    …見つからなかった…。

    中村警察署に行ってみた。
    警察官さんが「地図にもないねぇ、そのホテル」と言った。
    地図にもないホテル。
    ちょっと素敵。リバーサイドホテルくらい素敵。
    だが、眠気もピーク。かなり空腹。
    窓口奥に置かれている吉牛の丼を眺めていた。
    振り返れば、家出少女がロビーのソファで警察官に説教されている。
    「万引きか何かして、ウチも捕まろうかな…」と思った。
    そんくらい、3月の名古屋の夜は寒かった。
    正直、このまま居座りたかった。

    が、それも叶わず、警察署を出て再度街を彷徨う。
    兎に角、安いホテル。
    途中で酔っ払いのおっちゃんと遭遇。
    かなり誤解を生む発言だが、そのおっちゃんと安いホテルを探す。
    街を彷徨う異様にテンションの高い19歳と40代のおっちゃん。
    おっちゃんの目的のホテルを発見。
    だが値段が気に喰わず、「他の所探しますわ~」とおっちゃんに別れを告げる。
    「じゃ~ね~♪」と手を振るおっちゃんを、フロントの人が変な目で見てた。
    一応、4度目の感動だ。

    時刻は既に午前3時。

    コンビニで時間を潰した。
    店長さんにガッチリマークされる。
    30分後、コーヒーとおにぎりを買って店を出た。

    あぁ、もう行く所ねぇぞーっ!

    そう思って居ると、こんな時間にも関わらず煌々と明るい店発見。


    コインランドリー。


    速攻で入った。

    コインランドリー、洗濯機もある乾燥機もある。机もある椅子もある。
    とっても快適。
    朝まで時間を過ごした。
    5時頃にちょっと早い朝食を取ってると、おっちゃんが「頑張れよ」と読み終えたスポーツ新聞をくれた。
    何か嬉しかった。
    5度目の感動だった。

    そんな感じで名古屋の夜を過ごし、7時か8時頃に昼行バスで東京へ。

    東京に行ってからもかなり楽しい事があったが、それは略する。


    まぁ長くなりましたが、初めての遠征はこんな感じ。
    人生初の遠征がこうやったので、もう何処へ行こうが何があろうがどうにかなると思っている。
    この翌年には1人でライジングを見に北海道に行く。
    オカンが「同じ日本だから、どうにでもなるわよ」と言うが、ホンマにその通り。
    同じ日本。
    言葉は通じる、円も使える、コインランドリーがある。

    20060927.jpg

    ↑ちなみにこれが、名古屋の夜を過ごしたコインランドリー。
    今年の9月27日にイシバシハザマを見に行った夜に撮影。
    まだあった事に感動した。


    まぁ、何ちゅーか名古屋は思い出深い場所です。
    未だに新幹線や夜行バスで名古屋を通過する度に、何とも言えない気分になる。
    車内で寝てても、名古屋が近付くと「あーぼちぼち名古屋やなぁ…」と目が覚める。
    そして、あのコインランドリーに思いを馳せる。


    ちなみに12月17日は飛行機で東京へ行く。
    19歳に頃より、ちょっと贅沢になった。
    コインランドリーには入らないと思う。


    他にも色々書きたいけど、それはまたの機会。

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